医療法人愛生会 兼松病院様に「モバイルクリニック™」を 納入しました。

お客様名:医療法人愛生会 兼松病院
所在地:徳島県鳴門市撫養町斎田字大堤54番地
納入日:2020年12月
利用用途:発熱外来。採取した検体の検査や、患者様の待合室 その他の感染症が疑われる患者様の診察及び検査。

お話を伺った方:
医療法人愛生会 兼松病院 事務部 鈴木様

モバイルクリニック™導入に至った背景

2020年の年頭より新型コロナウイルス感染症が人口密集地を中心に日本中に拡大し、県内でも春頃より感染者が増えてきていました。

当院でもその状況を鑑み、例えば「発熱や咳などのコロナウイルス感染症が疑われる症状のある方には病院裏側出入口を案内し、一般診療の方と導線を分けて診察する」「受付カウンターには透明ビニールフィルムを貼り、来院者と息がかかる状況で会話をしない」「すべての来院者に検温およびコロナウイルス感染症に関する問診票の記入を義務付ける」など、様々な感染対策を行ってきましたが、従来の診療体制や病院機能のままでは十全に対応しきれない部分もあり、根本的な打開策が必要であると感じていました。

そこで、感染の疑われる患者様を病院建物内へ入れずに診察できる場所を確保するべく、工事用コンテナや災害対策用の仮設テント、病院建物の増築まで様々な可能性を含め検討を重ねました。

モバイルクリニックを選んだポイント

病院建物敷地内へ仮設の診察室を設置する方針が決まり、以下の要件を満たす物としてモバイルクリニックを選定するに至りました。

① 敷地内への設置が可能であり、容易であること
② コロナウイルス感染症が終息した際には、移動・移設が容易である
③ 使用期間が長期になる事も考えられるため、豪雨や台風等にも耐えられる堅牢な物
④ 陰圧装置等、感染対策に対応できる
⑤ 電気・水が使用でき、施設内で動作が完結できる

特にモバイルクリニックが他の候補より優れていた点として「設置すればすぐに使える」「コンテナを使っており堅牢である」の2点が特に評価されました。設置予定箇所が正面玄関脇であり、歩行者通路も兼ねているために敷地内での工期が長いのでは通常診療に差し支える事、仮設若しくは一時的な物であるにしても、一定以上の強度が無いと台風等の荒天時に転倒や損壊の心配がある事がクリア出来ているからです。

省スペースである事や陰圧装置を備えている等、その他の候補でも当院の要求する条件の一部を満たす物はありましたが、すべてを高いレベルでクリアしていたのがモバイルクリニックであり、それを選ぶのは当然の帰結であったと思います。

モバイルクリニック™を導入してよかったこと

事前に分かってはいましたが、実際に設置を始めてみると驚くほど短期間で作業は終了し、稼働するまでに持って行く事が出来ました。週末まで無かった建物が月曜日の朝には建っている状況でしたので、職員含め患者様の間でもモバイルクリニックの話で持ちきりでした。

導入前には職員向けに説明を行ってきましたが、コンテナということもあり、設置前には室内環境を心配する声が一部職員から聞こえたりもしました。実際に設置してみると前評判通りの快適な室内空間であり、陰圧装置により感染対策も十分に取ることが出来るため、発熱外来を行う職員からも好評です。 また、狭い空間に無理を言って設けてもらった待合スペースも、それほど使うまいと考えていたのですが、蓋を開けてみれば予想以上に徒歩や自転車で来院される方も多く、有効に活用させていただいています。


モバイルクリニック™へのご要望

海外製な事もあり、ドアの造りが甘い様に思います。ドアを開けた状態から手を離すと、きちんと閉まる事もあれば、ラッチボルトが中に入らずドアが半開きになってしまうことがあります。 ドアノブを使って手で閉めればもちろん閉まりますし、気密性については正常に圧力がかかっていますので、その辺は大丈夫かと思いますが。

最後に、メッセージ

現在は抗原定性検査だけですが、今後モバイルクリニック内にPCRの機械を設置し、診察と同時に検査も行う予定です。